マリンジェット

2007-07-12

ヤマハのマリンジェットで、ヤマハ主催のS-1グランプリに参戦しています。
エンジンは1000ccの4スト・MAX8000rpm他艇と比べるとの低回転エンジンです。
オイルは新艇の時から、NC-50を使っています。

質問ですが、
仲間が先日オイル選定の問い合わせをした所、10w-50のオイルでは硬すぎるのでは?
との回答でした。

私の素人考えで、ピストンとシリンダ-のクリアランスが多いエンジンなので、硬いオイルの方が圧縮が良いと考えて使っていました。
私の考えは違っているようなので、ベストな粘度のオイルを教えて頂きたいと思います。

昨シ-ズンは関東戦を全6戦表彰台、全国大会1位・3位を獲得した艇なので、今シ-ズンも良い結果を残せるように、頑張りたいので宜しくお願いします。

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 マリンジェットの冷却系は一般のバイクと違いラジェーターを介さず
直接の水を用いていると思われるため、エンジンの温度(水温、油温)が
バイクに比較して低めになっていると思われます。
従いまして、常用の温度範囲はかなり低めになり、オイル粘度も
その温度に合わせたほうが良いと思われます。

確かにピストンクリアランスが大きいエンジンはオイル上がりや圧縮圧力抜けを
おこし易いのですが、常時使用油温にあわせたオイル粘度選びによって
圧縮漏れを抑制しながら、エンジンの摺動抵抗を減らすことでより良い
コンディションが確保いただけます。

特にマリンジェットは潤滑システムがドライサンプの場合には、
オイルポンプの駆動抵抗等を考えると油圧が確保できているならば
低粘度化をお考えになったほうがより良い性能を確保できると判断します。

エンジンオイルの高効率な油温は90℃~110℃ですが、
現在は80℃近辺又は以下の油温ではないかと思われます。

従って、現状(80℃??)のオイル粘度を100℃近辺のオイル粘度に調整して
ご使用になることが適切ではないかと思います。

その状況を考慮しますと
NC-50(10W-50)+NC-51(0W-30)各50%ブレンド オイル粘度5W-40相当が
適切なオイル粘度ではないでしょうか。

又、より良いコンディションを確保いただける仕様として
NC-50(30%)+NC-51(65%)+NC-80(5%) オイル粘度 2.5W-40相当
NC-80はエンジンオイル添加剤です。
NC-50(30%)+NC-51(65%)ではオイル消費が発生する可能性がありますが、
NC-80を添加することで圧縮圧力の向上やフリクションの低減が狙え、
オイル消費も抑制します。