ゲトラグ6速のギアの入りが渋い

2006-09-13

ニューテックの製品に大変興味がありメール致しました。
現在、R34GT-Rに乗っていますがゲトラグ6速のギアの入りが渋く、引っかかりもあるのですが(特に1-2速)そこでニューテックのUW-75(75W85)のギアオイルを入れようかと思うのですが改善されますでしょうか?

強化クラッチ、フライホイールを交換していて6速特有のギアの歯打ち音が酷いのですがこれらも改善されますか?

町乗りしかしません。
他にお奨めオイルはありますか?

aq.gifUW-75はR34GT-Rのゲトラグ6速トランスミッションにご使用いただき充分な性能を発揮いたします。
R34GT-Rの軽量フライホイールと強化クラッチ交換によるトランスミッションのギアー音発生の改善につきましては現在お奨めできる商品はUW-75+UW-76ですが、必ずしも全てのご要求にお答えできない可能性もございます。

フライホイールは円盤の回転力のエネルギーを保存する部品です。
通常のレシプロ4サイクルエンジンにおいて、エンジンが吸入・圧縮・爆発(燃焼)・排気の各工程を行いますが、その際エンジンが一瞬ではあっても全くトルクを発生しない瞬間が存在するということを意味し、エンジン出力には変動が発生します。
フライホイールはその出力変動を吸収、抑制してエンジン回転を円滑に保つ働きを持ちます。

フライホイールの軽量化によってエンジンのレスポンス(応答性)を向上させることができますが、エンジンの往復運動によって生じた出力の回転運動は、フライホイールとクラッチプレートの摩擦によってミッションに伝達されます。
この際、フライホイールの質量は
「止まっているものは止まりつづけようとし、動いているものは動きつづけようとする」
慣性の法則に従って、その回転数の変化に対する抵抗となります。
つまりフライホイールの質量が小さければ=軽い=それだけ慣性抵抗は小さくなりレスポンスが向上しますが、エンジンのトルク変動を吸収したり抑制する円滑性は低下します。
通常の重たいフライホイールのメリットはフライホイールに慣性力を貯えるという重要な役割があり、慣性力は質量と回転数の積に比例します。
従って、重いフライホイールはエンジンのトルク変動を吸収して円滑な回転を確保します。
又、軽量フライホールを使うことによってエンジンの低速回転域の回転変動はトランスミッションのインプットシャフトからプライマリーギアーにその変動が伝わりギアーのバックラッシュ間で起こるトルク回転変動などが伝わり、そのトルク回転変動はアイドリング時のガラガラ音や低回転域から負荷を掛けたときのトランスミッションの唸り音などに繋がります。

これを抑制するには油膜の厚い高粘度オイルを使用してギアー間の緩衝材の役目を持たせるしかありませんが、高粘度オイルを使用することは摺動抵抗となる為、低油温時にオイル粘度が高い時や適正油温に上がっていない時にはシフトフィーリングを低下させてしまうことになります。

前置きが長くなりましたが、このような情況で、
1:ミッション歯打ち音の低減
2:始動時(冷間時)のシフト入りやすさやシフトチェンジの渋さ

上記1.2.のご要求に対してUW-75+UW-76の各50%ブレンドが一番お奨め出来ますが、完全にご要望が満足されるとは断定いたしかねますので、ご了承いただきたく宜しくお願い申し上げます。